①生き洗い

生き洗いとは

お着物を仕立てたままの状態でドライクリーニングをする方法を指します。

別名として、丸洗い・京洗い・全体洗い・なぎさ洗い・みけし洗いなどとも呼ばれています。

 

水を使わず、着物専用のドライ機と専用の溶剤を使って洗います。

着物を着用した後で、目で確認できる汚れの有無に関わらず、

その後2年以上着用されるご予定の無い場合には全体洗いがおススメです。

 

目に見えないほこりやうす汚れ、衿・袖口の化粧品汚れ・皮脂汚れなどは綺麗になります。

※着用後年数が6か月以上経過すると汚れが落ちにくくなります。

 

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きもの専用のクリーニング機を使用します。

よごれ具合やきものの種類などによって溶剤を分けたり、時間を調整したりします。

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専用機で洗浄した後は一枚ずつ干します。

一度生き洗いをされておくと安心です。

 

DSC_0023[1]生き洗いの完了したおきものはシミ等がなければ仕上げに入ります。

一枚一枚丁寧に仕上げをします。

着物の生地には直接アイロンを当てないプロの技が光ります。

きものを置いている台には蒸気を吸い取る装置がついていて水分を残さないようにして仕上げます。

 

着用後のケアを怠ると・・・

着用後に全体洗いをせずにタンスにしまいっ放しでカビが生えた

等のトラブルは目には見えないホコリや乾いて見えなくなってしまった汚れなどが原因の一つです。

 

ちなみに①湿度②温度③栄養分の3つが揃うと袖を通していないお着物でも

カビが発生することがあります。

万が一着用の後にクリーニングに出していない場合には

早めにチェックされることをおススメします。

 

虫干しを年に1度でもされていますか?

 

1年以上お着物を確認していない方は手遅れになる前に一度お着物をチェックしておきましょう。

大切なお着物は末永く大切にして頂き、また着る機会の為に備えておきましょう。

 

②しみ抜きとは

汚れを水や石油系溶剤、ベンジンなどの特殊な薬品や機材を用いて汚れを落とすことを指します。

どのようなシミでも2~3か月以内であればほとんどがきれいに落とせますし金額もより少なくて済みます。

汚れた部分のお手入は早めにすると良いでしょう。

なお、汗・日本酒・ビールなどは乾くと目に見えなくなり、半年~1年程度で変色することもありますので、

特に注意が必要となります。

きもののシミは大きく分けると以下の3タイプに分類できます。

それぞれのシミによって対処が異なりますので、どんな汚れでいつごろついたのかを確認させて頂きます。

 

A油性の汚れ

化粧品類(ファンデーション、口紅、マニキュアなど)、油類、皮脂汚れなど

B水性の汚れ

飲食物、酒類、泥はね、雨ジミ、汗ジミなど

C黄変

AやBを長い間放置した結果薄茶色に変色したシミ(血液、母乳、その他人体から排泄されるもの)

 

シミはCの黄変に変色してしまうと完全に補正できなくなる場合が多いです。

黄変直しの場合には生地を傷めてしまったり地色が抜けてしまったりと汚れを落とすことが困難になります。

また以下の汚れは落とすことが非常に難しくなりますので、ご注意くださいませ。

・花粉

・果汁

・赤ワイン

・墨汁

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シミを確認し、そのシミにあった対処の仕方をします。

様々な溶剤と道具を駆使して行いますが、長年の経験と技術が要求されるお仕事です。

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実際に作業されている現場に行くと溶剤の匂いで気分が悪くなることもあります。

職人さんはもう慣れてしまったようですが・・・。

 

③洗い張りとは

きものをほどいて反物に戻し、洗剤を用いて水洗いする伝統的なクリーニング方法です。

全体的にかなり汚れている場合や、カビの匂いがきついものに効果があります。

また、仕立直しするものや染め替えの場合にもこの工程が必要になります。

なお、洗い張りをしても仕立の縫い代跡の筋が残りますし、昔の生地巾は現在のものに比べて狭いのでご注意下さい。

 

 

①~③でも直らない場合には、様々な染色補正技術を施し再生加工も可能です。

お気軽にご相談下さい。

※投稿には株式会社日紋様より写真などのご協力を頂いております。